2021.06.07

大人用おむつ選びのポイント

最終更新日:2022.01.31
遠藤 和優
介護職員初任者研修、福祉用具専門相談員、住環境コーディネータ2級

トイレでの排泄をすることが間に合わない、困難になってしまった場合「大人用おむつ」を検討していきます。初めての購入でどれを選んでいいのか迷ってしまうのではないでしょうか。このコンテンツでは、介護用品のひとつ「大人用おむつ」の種類や選び方を解説しています。おむつ選びで迷ったら、ご参考にしてください。

大人用おむつの種類

大人用おむつ
大人用おむつには、パンツやテープ、パッドなどのタイプがあり、要介護者の身体状況や生活環境などにより使い方や用途が異なります。

パンツタイプ

  

パンツタイプは、パンツ型で普段の下着のように履ける大人用おむつです。自身で歩行や衣服の着脱ができる人や、安定した座位を保持できる人などに向いています。またパンツタイプには、排尿1回あたり150ccを目安に、排尿約2回分(〜300cc)吸収する薄型のものと、排尿約5回分(〜750cc)以上吸収する長時間型のものがあります。薄型のものは、尿取りパッドをおむつの中に挿入することで日中や夜間問わずに使用でき、汚れた際も尿取りパッドのみの交換で済むので、家族の介護負担や経済的負担も軽減できます。家族が不在の日中は薄型、就寝する夜間は長時間型と使い分けることもおすすめです。

テープタイプ

テープタイプは、腹部側のテープを調節することで、体型に合った位置でサイズの固定ができる大人用おむつです。自分で歩行や座位の保持が困難な人や、寝たきりの人に向いています。またテープタイプには、排尿1回あたり150ccを目安に、排尿約3回分(〜450cc)吸収するものから、排尿約6回分(〜900cc)以上吸収する長時間型のものまであります。さらにテープタイプは、介護する人が交換しやすいというメリットがあります。パンツタイプの場合、寝たままの状態でおむつを脱着させるのは大変な作業ですが、テープタイプの場合は、寝たままの状態でも脱着しやすいため、介護をする際にとても便利です。パンツタイプと比べて安価なものが販売されており、基本的に尿取りパッドをおむつの中に挿入して使用するため、排尿3回分(〜450cc)のものであれば、経済的負担も軽減できます。さらに腹部側を開閉できるため、要介護者がベッドに寝ている状態でもおむつ交換がしやすく、家族の負担軽減にもつながります。

パッドタイプ

パッドタイプは、尿取りパッドと呼ばれるパンツタイプやテープタイプの大人用おむつの中に挿入して使用する吸水パッドです。パンツタイプやテープタイプは単体でも使用できますが、パッドを併用することで大人用おむつの交換の手間が省けるとともにパッドの交換のみで済むので、家族の介護負担を軽減できます。また排尿の量が多く、単体では漏れてしまうときにもパッドを併用します。なお、パンツタイプとテープタイプに適したパッドの種類がありますので、購入する際には注意が必要です。

大人用おむつ サイズの測り方

メジャー

大人用おむつには、各メーカーからS、M、L、LLなどさまざまなサイズが販売されています。体に合わないものを使用すると、尿漏れをはじめ痛みやかゆみなど体への負担が増してしまいます。

サイズの測り方は、パンツタイプとテープタイプで異なります。パンツタイプは、ウエストでサイズを測ります。普段履いているズボンのサイズを目安にすれば、体に合ったおむつを選ぶことができます。

テープタイプは、お尻の大きさでサイズを測ります。サイズはメジャーで測ればわかりますが、履き心地は人により変わるため、実際におむつを履いて確かめることが大切です。おむつを履いてウエスト周りと足回りに指1本入るものがちょうどいいサイズです。

大人用おむつカバーについて

大人用おむつ

大人用おむつカバーは、布おむつやパッドを身体に固定して漏れを防ぐために使います。使用する際の注意点としては、大人用おむつカバーを装着した時に太ももの周囲の締め付けが強く不快に感じますので、指を隙間に入れて圧抜きし締め付けを軽減します。また布おむつは、吸収量が少ないうえに分厚く動きにくい、排泄後の不快感が強く洗濯が大変などのデメリットがありますので、家族の介護負担を軽減したい場合には、パッドとの併用をおすすめします。

大人用おむつの主要メーカー

女性
大人用おむつを取り扱っている主要メーカーと特徴をご紹介します。各メーカーからさまざまな大人用おむつが販売されています。

ユニ・チャーム

ユニ・チャームは、赤ちゃん用おむつや、女性用生理ナプキンを扱うメーカーです。その経験を活かした大人用おむつも販売しています。歩行ができる方向けや介護が必要な人向けに、パンツやテープ、パッドの3タイプから選べます。体は元気でまだ若い人向け用に、すっきりとした見た目のパンツタイプもあります。中でもライフリー歩行アシストパンツは、3つの特許技術を活用した大人用おむつを初めて使用する人向けのパンツ型おむつです。

大王製紙

大王製紙は印刷用紙など紙を扱うメーカーです。エリエールブランドのティッシュ製造を活かした大人用おむつを販売しています。大人用おむつは、「アテント」というネーミングで、パンツやテープ、パッドの3タイプから選べます。大王製紙の大人用おむつは、一人でも対応しやすいパンツ型が豊富で、薄型で目立ちにくいタイプや、夜用にも対応したパンツタイプなどがあります。

リブドゥコーポレーション

リブドゥコーポレーションは、紙おむつや医療用品を扱うメーカーです。大人用おむつは「リフレ」というネーミングで、一人で歩ける人向けや介助があれば立って座れる人向け、寝て過ごす人向けに、パンツやテープ、パッドの3タイプから選べます。テープタイプは、体の小さい人や大きな人向けにも対応しています。

白十字

白十字は、医療と介護分野の用品を扱うメーカーです。大人用おむつは「サルバ」というネーミングで、一人で歩ける人や介助が必要な人、寝て過ごすことが多い人向けに、パンツやテープ、パッドの3タイプから選べます。白十字の大人用おむつは、漏れないだけでなくおむつ内の環境改善に配慮しており、日本で初めて介護用の大人用紙おむつを販売したメーカーでもす。隙間ができにくい、弱酸性素材で肌に優しい工夫がされています。

日本製紙クレシア

日本製紙クレシアは、トイレットペーパーやティッシュペーパーを扱うメーカーです。大人用おむつは家庭用と病院や介護施設向けなどがあり、パンツやテープ、パッドの3タイプから選べます。
テープタイプは、寝たまま交換しやすく両サイドの通気で蒸れを軽減する作りになっています。日本製紙クレシアの大人用おむつは、肌への優しさに配慮しており、機能性セルロースナノファイバーによる抗菌効果で、ニオイを和らげます。また、銀イオンや消臭ポリマーのWでニオイ軽減するタイプもあります。

大人用おむつの購入方法

計算機

大人用おむつを購入する際は、少量でのお試しがおすすめです。
体のサイズに合ったおむつをお店で購入し、使い心地や体へのフィット感を確かめます。一度サイズに合ったおむつが見つかれば、ネット通販も活用できます。大人用おむつは、1枚が大きく、一つのパッケージでも重量があるため、女性のみや介護が必要な人を連れての買い物は、大変に感じます。そこでおすすめなのが、ネット通販です。ネット通販なら家に居ながら注文でき、配達もしてくれます。特に、介護と買い物の両立が困難な人にとっては、ネット通販が便利です。上記でご紹介した大人用おむつのサイズの測り方を参考にしながら、便利なネット通販を活用してみましょう。

まとめ

介護用品のひとつである大人用おむつの種類や選び方をご紹介しました。大人用おむつには、パンツやテープ、パッドなどのタイプがあります。要介護者の体のサイズや身体状況に適したものはもちろんのこと、要介護者の気持ちや家族の介護負担なども考慮した大人用おむつを選びましょう。

遠藤 和優
介護職員初任者研修、福祉用具専門相談員、住環境コーディネータ2級
福祉用具貸与事業所に勤務し、住み慣れたご自宅での在宅生活を安全・快適に過ごしていただけることをミッションとして福祉用具・住宅改修を通して携わる。
現在は、お客様のお悩みやご相談を受け、福祉用具だけではなく様々な介護保険サービスの説明やご案内を介護相談センター相談員として取り組んでいる。