2021.07.06

介護保険証をもらったら確認すべきこと

最終更新日:2021.07.06

介護保険証はいつからもらえるの?

介護保険証

介護保険証とは、正式には介護保険被保険者証と呼びます。65歳を迎えると介護保険の第1号被保険者に切り替わり、介護の必要性を問わず住民票のある市区町村から発行されるので、発行に特別な手続きは不要です。また、介護保険に加入する40歳~64歳の第2号被保険者にも発行される条件があります。介護保険の給付対象となる特定疾患を患い、介護認定を受けている場合は市区町村から交付してもらうことが可能です。

介護保険証の確認事項

介護保険証が届いたら、すぐに開封して確認してください。介護保険証に記載されている内容は、被保険者の名前や住所などの個人情報、交付年月日、要介護状態区分等、認定年月日、認定の有効期限などです。まず、被保険者の名前や住所、生年月日などに間違いがないか確認しましょう。もしここで間違いがあれば、市区町村に届け出て修正してもらってください。

介護サービスを利用するには?

介護

介護保険証が交付されたからといって、介護サービスを利用できるわけではありません。介護サービスを利用するためには、介護保険証の交付後に保険者となる市区町村に要介護認定を申請しましょう。申請書を提出すると調査員が自宅に訪れるので、申請者の心身状態のチェックを目的に本人や家族と面談を行います。さらに生活機能の評価も必要であるため、主治医からの意見書の作成を市区町村が依頼します。主治医がいない場合は、自治体が指定する医師が意見書を作成します。調査結果を元にコンピューターにより一次判定が行われ、介護認定審査会で医師の意見書も踏まえて介護認定と要介護度を決定する流れとなっています。認定を受けた後は、ケアマネジャーからケアプランを作成してもらいましょう。ケアプランの作成後、利用する介護事業を選ぶとケアマネジャーを通じて事業者に依頼が入り、介護サービスが利用可能となります。

介護保険証の有効期限とは?

カレンダー
以前は発行から6年以内で自治体が任意で介護保険証の有効期限を決めていましたが、2005年10月1日の改正により廃止されているので更新は不要です。有効期限があった理由は、要介護認定に最長3年間(2021年度から最長4年の予定)の有効期間が設けられており、必要に応じて更新しなければならなかったためです。しかし、要介護認定を受けていない人は介護保険証の更新自体が不要という考えから、有効期限は廃止されました。ただし、要介護認定は引き続き更新が必要です。要介護認定の有効期限は最長3年間ですが、2021年度からは最長4年間になる予定です。更新のやり方は、自治体の窓口に更新申込書を提出し、その際に介護保険被保険者証を提示してください。さらに更新でも主治医の意見書も必要なので、病院を受診して意見書の作成を依頼し、自治体に提出してもらってください。申請後、初回と同じく調査と審査会を経て、約1ヶ月後に結果の通知が郵送で届くので確認しましょう。

介護保険証はこんな時に使う

介護保険証

介護保険証が発行されたけど、具体的にいつどこで使うものなのか知らない方も多いでしょう。医療機関に提示する健康保険証とは違い、介護が必要になったときに提示が必要となります。必要になるタイミングや届け先も異なるので、主にどんな用途で使われるのか確認していきましょう。

要介護認定の申請をするとき

介護サービスを受けるためには、要介護認定を申請しなければなりません。その申請手続きの際に、介護保険証の提示も必要です。要介護認定は申請者本人が住む市区町村の窓口になります。本人が申し込めない場合は家族が代理人として申請できますが、遠方に住んでいて自治体の窓口まで行けない場合は地域包括支援センターや居宅介護支援業者に申請の代行をお願いできます。介護保険証以外に自治体の窓口やWebサイトから取得できる認定申請書、主治医の意見書、印鑑が必要となるので、事前に準備しておきましょう。

ケアプランの作成依頼を届け出るとき

要介護認定を受けると、介護サービスを利用するためにケアプランの作成依頼が必要です。ケアプランは一般的に居宅介護支援事業者に依頼し、ケアマネジャーに作ってもらいます。要支援者の場合は、地域包括支援センターに作成を依頼します。ケアプランの作成依頼は自治体に届出を出す必要があり、その際に介護保険証も提出しましょう。提出後、ケアプランを作る居宅介護支援事業者や介護予防支援事業者の名称が記載された状態で戻ってきます。

介護保険のサービスを利用するとき

介護保険のサービスを利用する際に、事業者に介護保険証の提示が必要です。要支援・要介護認定を受けた人は、所得に応じた負担割合が記載された介護保険負担割合証が交付されます。それと一緒に介護保険証を事業者に提示することで、介護保険のサービスを利用した際に自己負担額が1~3割までに抑えられます。なお、介護保険証の紛失や災害時に家屋に残したまま非難したなど提示が難しい場合は、事業者に指名・住所・生年月日を伝えることで、サービスが利用できる措置もあります。

償還払いや高額介護サービス費の申請など、保険給付を受けようとするとき

ケアプランを作らず指定居宅サービスを利用したときやケアプランにないサービスを利用した時、保険料の未納で支払い方法が変更されているなどの理由で介護サービスの利用料を一度全額支払っている場合、自治体に償還払いを申請すると保険給付分が支給されます。また、自己負担額が1ヶ月間のうちに一定上限を超える場合は、高額介護サービス費を申請すると払い戻してもらうことが可能です。これらの保険給付を受ける申請をする際も介護保険証の提出が必要です。

介護保険証を紛失したときには

引き出し

もし介護保険証を紛失してしまった時は、自治体に再発行を申し出てください。

1.本人または同居家族が町役場や事務所の窓口に行って、再申請の旨を伝えます。
2.運転免許所やパスポートなど顔写真付きの公的な本人確認書類または健康保険証を提示すると、その場で再発行されます。居宅介護支援事業者など家族以外が申請する場合は、郵送により再発行された介護保険証が本人に元に届きます。
また、破損や汚損したときはその状態にまま持っていって、再発行してもらってください。後から紛失した保険証が出たら、紛失した方を自治体に返却しましょう。

住所が変更になったときには

住所変更

住居が変わる場合は介護保険証の住所変更が必要です。

・市区町村内で転居する場合
1.自治体の窓口で転居届を提出します。
2.介護保険を担当する課で住居変更を申請し、新しい保険証を発行してもらう。

・市区町村外に転出・転入する場合
1.引越し前の自治体に転出手続きを提出し、介護保険を担当する課でも介護保険証を持って転出手続きをします。
2.転出手続き後、受給資格証明書を受け取ってください。
3.引越し先の自治体で転居手続きを行います。
4.同時に介護保険を担当する課に受給資格証明書を提出して転入手続きを行い、新しい介護保険証を交付してもらいましょう。

このように、転居先が市内か市外によって手続きの手間が少し変わるので注意しましょう。

増田 高茂
社会保険労務士 介護支援専門員 介護福祉士 第二種衛生管理者
多くの介護事業所の管理者を歴任。小規模多機能・夜間対応型訪問介護などの立ち上げに携わり、特定施設やサ高住の施設長も務めた。社会保険労務士試験にも合格し、介護保険をはじめ社会保険全般に専門知識を有する。現在は、介護保険のコンプライアンス部門の責任者として、活躍中。