2021.08.10

【2023年最新版】トイレ・排泄関連 介護用品の種類と特徴|快適介護用品・福祉用具

最終更新日:2023.02.09
長谷川 大祐
介護福祉士、福祉用具専門相談員、住環境コーディネータ2級

トイレ関連の介護用品は、高齢者が安全に排泄するための役割を担っています。こちらの記事では、ベッドサイドに置けるポータブルトイレや高さを調整する便座、バランスを保つための手すりを紹介。それぞれの介護用品の特徴についてわかりやすく解説していきます。

ポータブルトイレ

ポータブルトイレ

ポータブルトイレは、ベッドサイドや居室に置いて利用する介護用品です。退院後でトイレまでの移動が不安な方が、リハビリの一環として利用するケースもあります。近年はインテリアになじむ、家具調デザインが多いのも特徴です。4つのポータブルトイレを紹介しますので、ご参考になさってください。

パナソニック 座楽ラフィーネ ソフト便座

上質感にこだわった、生活空間になじむデザインのポータブルトイレです。カラーはブラウンとパープル、2種類から選択できます。座面のフタには4方向から手をかけられ、少ない力で開閉可能です。肘かけも付いており、安全性にも優れています。

パナソニック 家具調トイレ 座楽 ひじかけはねあげ

木調のシックな見た目が印象的なポータブルトイレです。背もたれに肘かけ、脚部分まですべて木調仕上げとなっており、家具の一部のように利用できます。利用する方の身体状況に応じ、肘かけは上げ下げすることが可能です。

アロン化成 家具調トイレAR-SA1シャワピタ

健康な方であっても、ウォシュレットタイプの便座を好まれる方は多いですよね。家具調トイレ・シャワピタは、温水シャワー機能を搭載したポータブルトイレです。温水シャワーノズルは、手元のリモコンで操作可能。暖房便座や脱臭機能、温風乾燥も搭載した高機能タイプのトイレです。

アロン化成 家具調トイレセレクトR自動ラップタイプ

防臭効果のあるラップフィルムを使用したトイレです。排泄後は、防臭効果のあるラップフィルムが排泄物を自動的に包み込んでくれます。トイレのにおいや後処理に悩む方にもおすすめの介護用品です。

高さ調節便座

トイレ

足腰に不安を抱える方にとって、便座への立ち座りの動作は負担となる場合もあります。既存のトイレにプラスすることで、スムーズな立ち座りを可能とするのが高さ調整便座です。簡易的なものから電動仕様のものまで種類豊富で、ニーズにあったものを選択しましょう。ここでは、3つの高さ調節便座を紹介します。

パナソニック 補高便座やわらか

便座の上に置いて高さを調整する介護用品です。素材にウレタンフォームを採用し、ソフトな座り心地を実現しています。必要に応じてかんたんに取り外しできるため、家族が使用する便座の高さを調整したいときにもおすすめです。

パナソニック 温水洗浄便座付き補高便座 リモコン付き

高さ調整に洗浄機能を兼ね備えた、高機能の補高便座です。補高の高さは、3cmと5cm、2種類から選択できます。洗浄タイプにビデ、ムーブ、リズムと多彩な機能を搭載。リモコンも見やすく、高齢者でもかんたんに操作できます。

TOTO トイレリフト(EWC151)

トイレリフトとは、電動で便座が昇降する介護用品です。立ち座りが困難な方でも、安全にトイレに腰掛けることができます。ひざが曲げづらい方に有効な垂直昇降、おじぎをする形で立ち上がりを支援する斜め昇降と、昇降タイプが選べることもポイントです。おうとつのないデザインで掃除しやすく、衛生面にも優れています。

トイレ用手すり

手すり

排泄時には、狭いトイレ内で衣服を上げ下ろししなくてはいけません。排便後は血圧が低下することもあるため、立ち上がり時にふらつく危険も考えられます。介助者の負担を軽減するためにも、身体を支えることのできる手すりの設置がおすすめです。2つのおすすめのトイレ用手すりを紹介します。

アロン化成 洋式トイレフレームS はねあげR2

左右から便座をはさみ込むデザインに設計された、トイレ用の手すりです。工事の必要はなく、簡単に設置できるのが大きなメリットです。足もとはすっきりとしているため、立ち上がり時につまずくこともありません。必要に応じ、手すりを上げ下げすることもできます。

パナソニック 洋式トイレ用 スライド手すり(ステンレス)

手すりの内側にボタンがついており、ワンタッチで肘かけの位置を調整できるトイレ用手すりです。本体の奥行きは46cmとコンパクトなため、狭いトイレ内でもかんたんに設置できます。立ち上がり時には、スライドさせた肘かけで身体を支えることが可能です。トイレのスペースを有効活用しながら、安全に立ち座りできます。

和式トイレに補高便座

トイレ

要介護者や高齢者には、かがむ動作が必要な和式トイレの利用は困難な場合もあります。そのようなときに便利なのが、和式トイレを洋式トイレのように活用できる補高便座です。2つ紹介しますので、参考にしてください。

アロン化成 サニタリーエースHG両用式

和式トイレにかぶせるだけで、洋式トイレのように腰掛けられる補高便座です。本体はプラスチックのネジで固定できるため、安全に利用できます。座面は取り外し可能で、掃除がしやすいこともポイントです。段差があるタイプの和式トイレに適しています。

アロン化成 サニタリーエースHG据置式

段差のない和式トイレに使用できる補高便座です。和式トイレにかぶせて使用する、据え置き型のトイレとなります。用途に応じ、取り付け位置や便座の向きの変更も可能です。取りつけ作業も簡単で、すぐに利用したい方にもおすすめです。

まとめ

トイレ

排泄は、自尊心にかかわる重要な行為です。自分で排泄できることは、高齢者の自信にもつながります。スペースの限られたトイレ内で安全に排泄するためには、介護用品の活用がおすすめです。さまざまな種類から必要だと思われるものを見極め、高齢者の自立を支援していきましょう。

 

長谷川 大祐
介護福祉士、福祉用具専門相談員、住環境コーディネータ2級

福祉用具貸与事業所に勤務し、住み慣れたご自宅での在宅生活で、お客様が安全・快適に過ごしていただけることをミッションとして福祉用具・住宅改修業務を通して携わる。また地域包括支援センターと連動して地域の老人会や自治会に向けて、住環境整備の大切さを啓発する勉強会を開催するなど、地域に根付いた活動に力を入れている。