2021.02.26

デイサービスとは|サービス内容や費用、向いている方について解説

最終更新日:2021.06.07

デイサービスを利用してみたいと考えるとき、どんな所なのか気になりますよね。話を聞いたことがあったとしても、初めての人にとっては確認しておきたいことがたくさんあるでしょう。今回は、デイサービスではどんなことをしてどのくらいの費用がかかるのかについて解説していきます。向いているのはどんな人なのかについても触れているので参考にしてみてください。

デイサービス(通所介護)とは

デイサービス

デイサービスとは介護保険サービスのひとつで、自宅にこもりがちな高齢者が、住み慣れた環境でできるだけ生活できるよう、孤立感を解消し、心身機能を保てるよう、送迎付きで通いの介護サービスを提供するものです。デイサービスでは食事や入浴などが自宅よりも安全な環境で提供され、機能訓練や余暇活動を通して高齢者が社会交流できる仕組みになっています。また、家族が仕事や家庭生活と介護の両立ができるよう、負担軽減も目指すサービスです。

対象者は要介護1以上

デイサービス利用の対象者は、介護保険の被保険者で、介護認定を受けて要介護1以上である必要があります。要支援1、2の方は介護保険のデイサービスを利用することができません。ケアマネージャーのケアプランに、デイサービスの利用が組み込まれている人が利用することができます。

デイサービス(通所介護)のメリット

デイサービスを利用することでのメリットはたくさんあります。まずは日中外出の機会が増え、生活リズムが整うことが挙げられるでしょう。誰かと食事をしたり個別機能訓練、余暇活動をしたりすると心地よい疲労感が得られ、夜ぐっすり眠ることができるようになるのも良い点です。家族にとっても利用者がデイサービスを利用している時間はとても貴重な時間となります。毎日介護をしてきた家族は、ほっと一息ついてリフレッシュできるでしょう。家族が疲れを溜めないことが在宅生活を続けるためには大切です。

サービスの内容

デイサービス

デイサービスを利用すると送迎、食事や入浴、排せつの介助、レクリエーション、日常生活動作の訓練など様々なサービスを受けることができます。具体的にひとつずつ説明していきます。

施設への送迎

利用日はデイサービスの営業開始に合わせて、自宅の玄関から施設まで往復送迎してくれます。杖や車いすにも対応しているリフト付き福祉車両で、介護職員が乗降の介助をしてくれるので安心です。一般的に30~40分乗り合いで利用者宅を送迎します。

食事や入浴、排せつの介助

利用者さんの状況に合わせて必要時介助します。

・食事
噛む力が弱くなっている、飲み込みが悪くなっている人でもおいしく食べられるよう、食前の口腔体操をしたり、食べやすい食形態にしたりしてくれます。食べ物を口まで運ぶことが難しいときは介助してもらえます。

・入浴
介護用の浴槽を用意しているデイサービスが多いので、足腰が弱っていても大丈夫です。ひとりで着替えをすることや体や頭を洗うのが難しくても、介助してもらえるので安心。横になったまま入浴できる機械浴があるデイサービスも多くあります。

・排せつ
歩行器や車いすのまま入ることができるトイレがあります。手すりが付いていますが、必要に応じて職員が介助することもあります。リハビリパンツや尿取りパットを持参すれば、職員が交換も手伝うので心配ありません。

レクリエーション

デイサービスは、他の介護サービスよりもレクリエーションに力を入れている所が多いでしょう。他の利用者と一緒に楽しい時間を過ごすことで、身体機能の維持や脳の活性化が期待できます。また、スタッフや利用者さん同士の親睦を深め、デイサービスに対する前向きな気持ちを育てることにもなるでしょう。レクリエーションのジャンルは様々です。

・体を動かすもの(風船バレー、ダンス、散歩、ピンポン、カラオケなど)
・頭を使うもの(しりとり、将棋、麻雀、塗り絵、手芸、クイズ、トランプなど)
・イベント(ボランティアや幼稚園の招待、おやつ作り、季節ごとの外出レクなど)

デイサービスの介護職が、毎月色々と企画して利用者さんを楽しませようと努力しています。麻痺がある、記憶力に自信がないなどで「参加したくないな」と思う人がいるかもしれませんが、介護職がフォローするので無理のない範囲で参加してみるのがいいでしょう。

日常生活動作の訓練(リハビリテーション)

デイサービスの利用者さんの8割以上が要介護度1~3です。ほとんどが不自由さを抱えながらも、在宅生活を送っています。少しでも身体機能を維持し、安楽な生活動作を獲得する必要があるでしょう。レクリエーションは総合的に活動量を増やすことができますが、訓練(リハビリ)は一人ひとりに合わせた内容で行っていきます。足腰を中心に鍛えるならマシーントレーニングや歩行訓練、認知症予防なら脳トレや指先を動かす作業といった目的別の訓練が求められます。デイサービスでは看護師や理学療法士、作業療法士が機能訓練指導員として配置され、個別にプログラムを計画します。計画にそって介護職の見守りや介助を受けながら訓練することができます。

利用料の区分

要介護者

デイサービスの利用料は施設規模、要介護度、利用時間ごとの料金区分によって決められています。
施設の定員が10人と50人では利用料のベースが異なり、職員の配置が手厚くなっている少人数制のデイサービスほど利用料が高めの設定です。このほか要介護1から5と介護度が上がると共に利用料が上がっていく仕組みになっています。また、半日のデイサービスだとその分利用料金は安くなります。

実際の利用料の目安

実際の利用料の目安として、一般的なものを示していきます。通常規模の事業所の場合(7時間以上8時間以内、利用者負担1割)では、

要介護1 655円
要介護2 773円
要介護3 896円
要介護4 1,018円
要介護5 1,142円

この他、デイサービスで提供される食事代や各種加算分として数百円が上乗せされます。

デイケアとの違い

リハビリ

デイサービスとデイケアは名前が似ていますが別の介護保険サービスです。一番の大きな違いは、デイケアが医師の指示のもと、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が計画を立て、個別にリハビリをする場所ということです。看護師の配置もあるので、医療的なケアにも対応しやすいでしょう。メリットは、退院直後で在宅生活に不安がある時、デイケアならしばらく専門職のリハビリを受けられるという点です。デメリットとしては利用料が一般的なデイサービスと比べて高めなことです。また、医師の診断書が必要なので介護認定を受けていれば誰でも利用できるというわけではありません。

こんな方におすすめ

デイサービス

以前は見守りや声掛けのみで日常生活が可能な方から、寝たきりに近い方、認知症状の強い方が同じデイサービスに通っていました。しかし、最近は要支援1、2の方は市町村で行う「介護予防・日常生活支援総合事業」のサービスを利用することになりました。また個別性を重視して、認知症対応型デイサービスやリハビリ特化型デイサービスが増えてきました。それぞれ合ったデイサービスを選ぶことが大切です。社交的な性格で、比較的介護度の低い方なら、大人数のにぎやかなデイサービスがおすすめ。物静かな性格なら、少人数制の地域密着型デイサービスが合うでしょう。
介護している家族も高齢、あるいは何らかの障害や仕事を持っている場合は、心身の負担を軽減する必要性が高くなります。利用する本人だけでなく、ひとりで抱え込んでいる家族がいる場合もデイサービスはおすすめです。デイサービスは特別な人が利用するのではなく、誰もが利用する介護サービスと考える時代です。内容や料金を比較して、積極的に利用しましょう。

増田 高茂
社会保険労務士 介護支援専門員 介護福祉士 第二種衛生管理者
多くの介護事業所の管理者を歴任。小規模多機能・夜間対応型訪問介護などの立ち上げに携わり、特定施設やサ高住の施設長も務めた。社会保険労務士試験にも合格し、介護保険をはじめ社会保険全般に専門知識を有する。現在は、介護保険のコンプライアンス部門の責任者として、活躍中。