2021.07.29

デイサービスとは|サービス内容や費用、向いている方について解説

最終更新日:2021.07.29

デイサービスという言葉を耳にして、どのような場所なのか気になりますよね。話を聞いたことがあったとしても、初めての人にとっては確認しておきたいことがたくさんあるでしょう。デイサービスを利用するにあたり、何を行う場所か、どのくらいの料金がかかるのかについて説明していきます。

デイサービス(通所介護)とは

デイサービス‗通所介護

デイサービスとは、簡単に言うと介護保険サービスのひとつです。要介護者が住み慣れた環境で、できるだけ生活できるよう、孤立感を解消し、心身機能を保てるよう、通いの介護サービスを送迎付きで提供するものです。デイサービスでは食事や入浴などが自宅よりも安全な環境で提供され、機能訓練や余暇活動を通して高齢者が社会交流できる仕組みになっています。また、仕事や家庭生活と介護の両立ができるよう、介護家族の負担軽減も目指すサービスです。良いデイサービスを選ぶために、身近にあるデイサービスをいくつか見学し、相性のいい所を検索し、相性のいい所を選ぶことが大切です。本人が喜んでいくデイサービスを探し出し、日中を活動的に過ごしてもらいましょう。

対象者は要介護1以上

デイサービス利用の対象者は、介護保険の被保険者で、介護認定を受けて要介護1以上である必要があります。要支援1、2の方は介護保険のデイサービスを利用することができません。ケアマネージャーのケアプラン上に、デイサービスの利用を組み込まれている人が申し込むことができます。

デイサービス(通所介護)のメリット

デイサービスを利用することによる良い点は沢山あります。まずは日中外出の機会が増え、生活リズムが整うことが挙げられるでしょう。さらに、高齢者同士や職員との交流によりリフレッシュすることができます。通所介護、通所リハビリステーションでは、リハビリや創作活動が行われているため、機能回復が期待できます。家族は利用者がデイサービスを利用している時間は、介護から解放され、自分の時間をもつことができ、ストレス解消にもなります。家族が疲れを溜めないことが在宅生活を続けるためには大切です。

主なデイサービスのサービス内容

デイサービス‗レクリエーション

デイサービスでは、日常生活で必要なサービスを受けることが出来ます。以下、具体的に説明していきます。

施設への送迎

利用日はデイサービスの営業開始に合わせて、自宅の玄関から施設まで往復送迎してくれます。杖や車いすにも対応しているリフト付き福祉車両で、介護職員が乗降の介助をしてくれるので安心です。一般的に30~40分乗り合いで利用者宅を送迎します。

食事や入浴、排せつの介助

利用者の方の様子を見て、必要であればお手伝いをします。

食事

噛む力が弱くなっている、飲み込みが悪くなっている人でもおいしく食べられるよう、食前の口腔体操をしたり、特別な食形態にしたりしてくれます。食べ物を口まで運ぶことが難しいときは介助してもらえます。

入浴

自宅の浴槽のようにまたぐ必要がないので、足腰が弱っていても大丈夫です。ひとりで着替えをすることや体や頭を洗うのが難しくても、介助してもらえるので安心。横になったままが入浴できる、機械浴があるデイサービスも多くあります。

排せつ

歩行器や車いすのまま入ることができる多目的トイレがあります。手すりが付いていますが、必要に応じて職員が介助することもあります。リハビリパンツや尿取りパットを持参すれば、職員が交換も手伝うので心配ありません。

日常生活動作の訓練(リハビリテーション)

デイサービスの利用者さんの8割以上が要介護度1~3です。ほとんどが不自由さを抱えながらも、なんとか日常生活を送っています。少しでも身体機能を維持し、安楽な生活動作を獲得する必要があるでしょう。レクリエーションは総合的に活動量を増やすことができますが、訓練は一人ひとりに合わせた内容で行っていきます。足腰を中心に鍛えるならマシーントレーニングや歩行訓練、認知症予防なら脳トレや指先を動かす作業といった目的別の訓練が求められます。デイサービスでは看護師や理学療法士、作業療法士が機能訓練指導員として配置され、個別にプログラムを計画します。介護職員の見守りや、介助を受けながら、プログラムに沿って訓練することができます。

レクリエーション

デイサービスは、他の施設と比べてレクリエーションに力を入れているところが多いです。誰かと一緒に楽しい時間を過ごすことで、身体機能の維持や脳の活性化が期待できます。また、スタッフや利用者さん同士の親睦を深め、デイサービスに対する前向きな気持ちを育てることにもなるでしょう。レクリエーションの種類には、体を動かすものや頭を使うもの、イベントなどがあります。

・体を動かすもの(風船バレー、ダンス、散歩、ピンポン、カラオケなど)
・頭を使うもの(しりとり、将棋、麻雀、塗り絵、手芸、クイズ、トランプなど)
・イベント(ボランティアや幼稚園の招待、おやつ作り、季節ごとの外出レクなど)

デイサービスの担当介護士が、毎月色々と企画して利用者さんを楽しませようと努力しています。麻痺がある、記憶力に自信がないなどで「参加したくないな」と思う人がいるかもしれませんが、介護士がフォローするので無理のない範囲で参加してみるのがいいでしょう。

デイサービスをおすすめする方

デイサービス利用者

昔は見守りや声掛けのみで日常生活に支障のない方、寝たきりの状態に近い方、認知症状の強い方が全員同じデイサービスに通っていました。しかし、最近は要支援1、2の方は市町村で行う「介護予防・日常生活支援総合事業」のサービスを利用することになりました。また、個別性を重視し、リハビリ特化型デイサービスや認知症対応型デイサービスなどが増えてきました。要介護者の性格や生活スタイルにあったデイサービスを選ぶことが大切です。

・社交的な性格で、比較的介護度の低い方
大人数の利用者がいるにぎやかなデイサービスがおすすめです。

・物静かな性格の方
少人数の利用者である地域密着型デイサービスがおすすめです。

・介護している家族も高齢、あるいは何らかの障害や仕事を持っている場合
利用する本人だけでなく、ひとりで抱え込んでいる家族がいる場合もデイサービスはおすすめです。

デイサービスは誰もが利用する介護サービスで、特別な人だけが利用する施設ではありません。
内容や料金をよく比較して、積極的に利用しましょう。

デイサービスの1日の時間の流れ

デイサービスの1日の流れ

それぞれのデイサービスによって1日の流れは異なりますが、ここでは1部のデイサービスの1日の時間の流れを紹介します。

・9:30~ お迎えの到着・健康管理

・9:45~ 機能訓練タイム

・10:30~ 入浴の時間

・12:00~ 昼食

・13:30~ レクリエーションの時間

・15:00~ おやつの時間

・16:35~ 終了・送り

デイサービスとデイケアを選ぶポイント

デイサービスとデイケアを選ぶポイント

お試しの利用はできるか

デイサービスもデイケアも、契約を結ぶ前にお試し利用をしたほうが良いです。しかし、見学はできても、契約前にお試しの利用はさせてもらえません。面倒でも利用契約を結び、数日間通って相性を見てみましょう。

短時間の内容特化タイプも

短時間(3時間程度で食事と入浴なし)の小規模デイサービスもあります。そこでは、足湯、マッサージ、麻雀などの特定のレクリエーションに特化していて、「○○行ってくる」と言えるため、介護嫌いの人にも人気です。

要支援の利用は1か月単位

要介護は、1日単位で利用金額が定められています。しかし、要支援は1か月単位の料金設定です。そういう決まりなので、「要介護なら1日でやめられるが、要支援なら、1か月はほかのデイは試せない。

長時間過ごしてほしいときは

介護者が働いていてデイのお迎え前に家を出るのなら、お迎え時間にヘルパーを入れる方法があります。帰りは夕食までお願いできる、延長可能ならデイを選びます。デイは加算料金が発生しますが、必要であれば検討しましょう。

デイサービスの利用料金

デイサービスの利用料金

デイサービスの利用料は施設規模、要介護度、利用時間ごとの料金区分によって決められています。施設の定員が10人と50人では利用料のベースが異なり、職員の配置が手厚くなっている少人数制のデイサービスほど利用料が高めの設定です。このほか要介護1から5になるにつれ少しずつ利用料が上がっていく仕組みになっています。

実際の利用料の目安

ここでは一般的なデイサービスの利用料金を示していきます。通常規模の事業所の場合(7時間以上8時間以内、利用者負担1割)では、

要介護1 645円
要介護2 761円
要介護3 883円
要介護4 1,003円
要介護5 1,124円

  
この他、デイサービスで提供される食事代や各種加算分として数百円が上乗せされます。

デイサービスの種類とデイケアの違い

デイサービスの種類とデイケアの違い

お泊りデイサービス

日中のデイサービスは介護保険制度を利用し、夕方から翌朝までは保険外の自主事業で宿泊を提供しています。

認知症対応型

認知症の要介護者に特化した認知症患者専用のデイサービスです。食事や入浴、レクリエーションなど、少人数でのサービスが受けられます。

デイサービスとデイケアの違い

デイサービスとデイケアは名前が似ていますが、介護保険サービスは異なるものです。一番の大きな違いは、デイケアが医師の指示のもと、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が計画を立て、個別にリハビリをする場所ということです。看護師も在中しているので、医療的なケアにも対応しやすいでしょう。メリットは、退院直後で在宅生活に不安がある時、デイケアならしばらく専門職のリハビリを受けられるという点です。デメリットとしてはリハビリ専門職や機器の配備など、設立条件が厳しいため、デイサービスに比べ5分の1強しかありません。また、利用料が一般的なデイサービスと比べて高めで、医師の診断書が必要なので介護認定を受けていれば誰でも利用できるというわけではありません。

増田 高茂
社会保険労務士 介護支援専門員 介護福祉士 第二種衛生管理者
多くの介護事業所の管理者を歴任。小規模多機能・夜間対応型訪問介護などの立ち上げに携わり、特定施設やサ高住の施設長も務めた。社会保険労務士試験にも合格し、介護保険をはじめ社会保険全般に専門知識を有する。現在は、介護保険のコンプライアンス部門の責任者として、活躍中。