2021.06.21

在宅介護で使える補助金とは?具体例と共に解説

最終更新日:2021.06.21

在宅介護には様々なお金が必要となります、場合によっては在宅介護を続けるために生活費を削ったり貯金を切り崩したりすることもあります。また、在宅介護はいつ終わるのか分かりませんので、金銭的な不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?ここでは在宅介護で使える補助金についてご紹介していきます。在宅介護でお金が不安だと感じる方は参考にしてみてください。

お金を支給してくれる制度

在宅介護を続けている中でお金をもらえる制度があることをご存知でしょうか?これは条件がやや厳しいのですが、補助金をもらえるので、該当する方は是非申請することをお勧めします。

①家族介護慰労金 もらえる条件について

家族介護慰労金はその名の通り、同居している家族を介護している方に対して慰労金を支給する制度です。要介護認定で4か5を認定されている方を介護している過程であり、なおかつ介護保険サービスを一切使っていない場合は1年に1回に限り10万円~12万円が支給されることになります。注意点としては、非課税世帯であることと1年の内に90日以上の入院がないということです。これだけでも条件としてはかなり厳しいといえます。なぜこのような支給があるかというと、介護保険サービスを使うと税金が使われるからです。国としては介護保険サービスを使われるよりも、家族に10万円~12万円の支給をする方が、税金の出が少ないので慰労金という形で支給しています。

②家族介護慰労金 申請方法について

家族介護慰労金申請は各自治体になります。お住いの市役所などに問い合わせをして申請することになります。注意点としては、慰労金は基本的に申請が必要です。もらえる条件が整っていても申請をしないと対象外になってしまいますので注意しておきましょう。また、自治体によっては条件を緩和しているケースもありますので、直接確認することをお勧めします。

③リフォームに対しての補助金

リフォームを行うことによって補助金をもらえる場合があります。それは住宅改修費といい、介護保険のサービスの一つであり、安全に暮らしていく為に行う住宅改修の一部が補助金として支給されます。支給の上限は20万円で、その内の1割(収入によって2割、3割の場合もあり)を支払うことになります。例えば、40万円のリフォームをしたとします。そのうちの20万円は支給されてその内の2万円(2割負担は4万円、3割負担は6万円)+残りの20万円を支払うことになります。多くの方は手すりの取り付けや、段差の解消を行います。注意点としては、この制度は基本的には1回しか使うことが出来ません。しかし、条件によっては複数回使えるケースもあります。例えば、要介護段階が3つ上がった場合です。要支援1の時に補助金を受けて、要介護2になった際は再度受けることが出来ます。また、夫婦で要介護状態の時も工事内容が重ならなければ一人一人補助金を受けることが出来るのです。支給は基本的に還付払いです。一旦全額負担をして後日返ってくることになります。

その他の補助金制度について

その他にも様々な補助制度があります。それぞれご紹介していきます。

①おむつの給付について

おむつ代は場合によっては非常に大きな額になります。これを全て自己負担で行おうと思いますと思いもよらない出費になることもあります。そんな時に使用できるのがおむつの現物給付制度です。福祉用具の事業所に相談をしてみましょう。必要に応じておむつを無料で持ってきてくれます。

②高額介護サービス費について

高額介護サービス費は、一定の金額を超えた介護保険自己負担分が返ってくる制度です。収入に応じて上限が定められていますので、その上限を超えた分については返還されます。例えば生活保護の方の場合は月に15000円以上超えた額については返還されますし、収入が高い方でも月に44000円超えた分については返ってきます。注意点としては、一旦は全額で支払わないといけないということです。また、返還されるのも半年後とタイムラグがありますので注意をしておきましょう。申請方法は自治体によって異なりますが、基本的には対象になった時点で自治体から通知がきます。通知に口座番号を書いて送り返すと後日金額が返還されます。

③指定難病受給者証について

国の指定する難病が発症した場合に受けれる制度です。身近なところだと、若年性認知症やパーキンソン病などが指定難病に該当します。この制度を受けると、医療費が安くなります。指定難病は基本的に病院に定期的にかからないといけないので、医療費が安くなるということは非常にメリットが大きいといえます。収入にもよりますが、指定難病に関わる治療を行う為に受診をした際に、低所得者であれば月に2500円の負担で済みますし、一般的な所得がある場合で月に1~2万円、上位所得者でも月に3万円の負担で済みます。また、指定難病受給者証を持っていることによって、医療保険の訪問看護を受けることが出来ますので、介護保険の訪問介護に比べても安く受けられることが特徴的です。注意点としては、こちらについても自己申請が必要となります。まずは自分の病気が対象になるのか医師などに確認をしてみることをお勧めします。

④負担限度額認定証

正式名称は介護保険負担限度額認定証です。こちらは、施設サービスを受ける際の居住費や食費の負担を軽減してくれる制度になります。在宅介護の場合はショートステイなどが対象になりますので、ショートステイを受けようと考えている方は前もって取得して音をお勧めします。基本的に居住費と食費は保険が適用されませんので、全額自己負担となります。その負担が軽減されますので、人によっては大きな減額が期待できます。申請は簡単です。役所にいって申請をするだけです。収入によって該当、非該当がありますので、まず申請をしてみて自分が該当者になるのか確認をしておきましょう。

まとめ

在宅介護はお金がかかるものです。子育てであればある程度終わりが見えていますので、資金繰りも考えやすいですが、在宅介護はこれといった終わりはありません。むしろ日を追うごとによってお金がかかる可能性もありますので、補助制度を知って活用することをお勧めします。

増田 高茂
社会保険労務士 介護支援専門員 介護福祉士 第二種衛生管理者
多くの介護事業所の管理者を歴任。小規模多機能・夜間対応型訪問介護などの立ち上げに携わり、特定施設やサ高住の施設長も務めた。社会保険労務士試験にも合格し、介護保険をはじめ社会保険全般に専門知識を有する。現在は、介護保険のコンプライアンス部門の責任者として、活躍中。