2021.06.07

シルバーカーと歩行器の違いと選び方

最終更新日:2021.10.29

屋外や屋内を安全に歩きたい方に購入をオススメしたいのが「シルバーカー」と「歩行器」です。どちらも介護用品のひとつですが、それらの違いはわかりにくいかもしれません。この記事では、シルバーカーと歩行器の違いから、それぞれの種類や選び方を紹介していきます。介護している家族がいる方は、参考にしてみてください。

シルバーカーと歩行器の違いについて

シルバーカー
シルバーカーと歩行器は、使う対象者が異なります。前者は自立歩行ができる高齢者向けで、後者は自立歩行が難しい人向けです。

シルバーカー

シルバーカーは、自立歩行ができる人を目的に売られています。使用目的は、荷物を中に入れたり、疲れたら椅子にして座ったりする用途です。歩行の補助目的ではないため、体全体をもたれかけて使用する構造にはなっていません。高齢になると筋力が弱くなり、重い荷物を運ぶのが困難になるでしょう。シルバーカーがあれば、中に重い荷物を入れても、車輪により運びやすくなります。また、座面が設置されているものなら、腰かけても問題ない作りで、椅子がない場所でいつでも休憩できます。

歩行器

歩行器は自立歩行が不安定な方を対象に作られています。ハンドルを握る部分が身体の横にくる様に、大きくコの字型にできています。身体の横でハンドルを握ることにより左右のふらつきを防ぎ歩行を支援することができます。また、歩行時に体を預けることができるため、腰や膝の負担を軽減することもできます。歩行時にふらつきがある方、腰や膝に痛みがある方は歩行器がおすすめです。

シルバーカーの種類

シルバーカー
シルバーカーは、使用目的に合わせて多数の種類があります。コンパクト・ミドル・ボックス・ワゴンなどの種類です。それぞれの特徴を理解して、目的に合ったシルバーカーを選びましょう。

シルバーカーの種類1

コンパクトタイプのシルバーカーは、小さく軽量なのが特徴です。持ち運びしやすい小さなサイズで、人が多い場所で邪魔になりにくいでしょう。電車やバスによく乗る高齢者に向いています。または、大型のシルバーカーが必要なほど物が多くないときも、コンパクトタイプがおすすめです。

シルバーカーの種類2

ミドルタイプのシルバーカーは、コンパクトタイプよりやや大きくなります。中程度の大きさで、収納性や安定性などバランスが良いタイプです。コンパクトタイプだと物が入りきらないときは、ミドルタイプにサイズアップしましょう。ただし大きくなれば物が入るため、物を入れすぎて本体が重くなるデメリットがあります。

シルバーカーの種類3

ボックスタイプのシルバーカーは、車輪が大きく安定性に優れています。車輪が大きいと体を預けても不安定になりにくく、段差も乗り越えやすいでしょう。座面も大きく作られており、疲れたら座るのに適しています。収納性が高くたくさんの物が入るため注意が必要で、小回りが利きにくい特徴があります。

シルバーカーの種類4

ワゴンタイプのシルバーカーは、荷物を運ぶ用途で使うタイプです。シルバーカーの見た目ではなく、若々しいデザインも売られています。本体はワイヤーのみで布がなく、丸洗いできるタイプもあります。座面が付いたものもありますが、簡易タイプでちょっと腰かけるためのものです。

シルバーカーの適正サイズ

シルバーカー
シルバーカーの適正サイズは、身長ごとに異なります。使う方の身長に合わせて、ハンドル部分の高さが合ったものを選びましょう。ハンドルが身長に対し高すぎると、腕が疲れやすく、力をかけづらくなります。逆に身長に対して低すぎると、腰が曲がり腰痛の原因や、目線が下がり事故の恐れがあるでしょう。ハンドルの高さの調節はできるものもありますが、最適の身長が指定されています。高齢者向けとして作られており、身長が低い人向け商品が多いのが特徴です。

歩行器の種類

シルバーカー
歩行器は目的ごとに使い分けられるよう、種類があります。販売されている歩行器は、固定式歩行器・交互型歩行器・キャスター付き歩行器・電動歩行器の4種類です。それぞれの違いを理解して、目的にあったものを選んでください。

歩行器の種類1

固定式歩行器は、ピックアップ型歩行器とも呼ばれています。車輪は付けられておらず、フレームのみで構成されるタイプです。シンプルな構造で軽く持ち上げやすく、屋内での使用に向いているでしょう。階段のような段差のある部分でも使用することができます。

歩行器の種類2

交互型歩行器は、固定式歩行器と形が似ています。固定式歩行器との違いは、交互型歩行器は、左右を別々に動かすことができる点です。歩くときの動作のように、左右を前に動かして進んでいきます。固定型と比べてバランスは取りにくくなりますが、歩行しやすくなります。

歩行器の種類3

キャスター付き歩行器は、車輪を使って押しながら進むタイプです。固定式や交互型のように、両手で支えながら歩行するタイプがあります。または、肘や体をもたれかけながら歩くタイプも選べます。ブレーキが付いたものは、段差でも止まりやすく、屋外での使用もしやすいでしょう。

歩行器の種類4

電動歩行器は、キャスター付き歩行器を電動制御したものです。モーターが付いて坂道を上りやすくしたものや、ブレーキが付いて安全性を高めたものがあります。筋力が低下して操作に不安があるときや、手が不自由な人でも操作しやすいでしょう。ただし機械の操作が必要なため、最初に操作の説明を受ける必要があります。

歩行器の適正サイズ

シルバーカー
歩行器を選ぶときは、身長に合った適正サイズを選んでください。両腕でつかんで使用する歩行器は、握ったときに肘が軽く曲がる程度のサイズを選びます。肘で支えて使う歩行器は、肘を90度に曲げて使えるものを選びましょう。それぞれのメーカーにより、持ち手の高さが表示されています。小柄な方向けの歩行器も選ぶことができます。歩行器を選ぶときは、表示サイズだけで選ばずに、実際に使って高さを確かめると安心です。

シルバーカー・歩行器の主要メーカー

スマートフォン
シルバーカーや歩行器の選び方で迷ったら、主要メーカーの商品を比較してみましょう。次に紹介するメーカーは、介護用品を扱う主要メーカーです。それぞれの特徴を比較しながら、最適なシルバーカーや歩行器を選んでみてください。

幸和製作所

幸和製作所は、シルバーカーや歩行器など福祉用品全般を扱うメーカーです。シルバーカーは、コンパクト・ミドル・スタンダードから選ぶことができます。歩行器は、介護保険に対応した車輪付きのものがあります。大阪や関東にショールームを完備しており、実際に試してから選ぶことができるメーカーです。

カワムラサイクル

カワムラサイクルは、神戸生まれの車椅子メーカーです。シルバーカーや歩行器は、車輪付きや固定式を選ぶことができます。屋外専用のものは、オシャレで見た目にもこだわっており、スピード制御機能で安全です。

竹虎

竹虎は、医療や介護用品を販売するメーカーです。シルバーカーはショッピング専用のものが売られています。歩行器は屋外使用にも使える、車輪やかごが付いたタイプがあります。シンプルな見た目と、コンパクトに畳める機能性が特徴です。

島製作所

島製作所は、シルバーカーや歩行器など福祉用具を製造販売するメーカーです。シルバーカーは、コンパクト・ミドル・ボックスなど複数の種類から選ぶことができます。歩行器はコンパクトで使いやすく、買い物にも便利な収納付きです。どちらも男女問わず使えるタイプがあります。

アロン化成

アロン化成は、介護用品だけでなく建材など幅広い用品を製造販売するメーカーです。シルバーカーは、デザインを工夫したものや、荷物が入るタイプがあります。歩行器は、屋外と屋内両方に対応できるタイプで、電動での歩行の補助ありも選べます。介護保険に対応するレンタルや購入にも対応しているメーカーです。

イーストアイ

イーストアイは、「ユニークな商品の企画開発」がモットーの福祉介護用品メーカーです。販売されている歩行器には、収納ポケットと椅子がついています。コンパクトサイズで収納にも便利で、折りたたみにより持ち運びもできます。また、買い物に役立つ大型かごがついた歩行車も便利です。歩行器は、販売またはレンタル業者での取り扱いがあります。

星光医療器製作所

星光医療器製作所は、医療器具や介護福祉用具の製造や販売をするメーカーです。歩行器の病院や施設での使用はトップシェアを誇ります。国内自社工場で生産している安全な品質が提供されています。主に屋内用が多く販売されており、家庭での移動補助におすすめです。

ウィズワン

ウィズワンは、象印ベビーの名前でも知られる、歩行器やシルバーカーのメーカーです。90年以上の歴史がある企業で、ファッション感覚で使えるシルバーカーを多くそろえています。恥ずかしいからと使うのをためらう高齢者にもおすすめです。歩行器は、コンパクトに折りたためるものや、買い物に便利なタイプが選べます。

シルバーカー・歩行器の購入方法

シルバーカー
シルバーカーや歩行器は、使う方に合った商品を選びましょう。サイズ選びで迷ったら、ショールーム完備のメーカーや、介護用品を扱うホームセンターなどで試してみてください。サイズが明確であれば、ネット通販も利用できます。ネット通販は、家に居ながらいつでも買い物がしやすいでしょう。家族を介護していると、買い物に行く余裕がない場合もあるため、そのようなときはネット通販活用がおすすめです。

まとめ

シルバーカーや歩行器があれば、介護が必要な人も外出しやすくなります。高齢者が一人で外出するときはもちろん、家族と出かけるときも便利でしょう。外出しないで家にばかりいると、筋力が低下する恐れがあります。寝た切り防止のためや、気分転換のためにも、シルバーカーや歩行器の活用を考えてみてください。

遠藤 和優
介護職員初任者研修、福祉用具専門相談員、住環境コーディネータ2級
福祉用具貸与事業所に勤務し、住み慣れたご自宅での在宅生活を安全・快適に過ごしていただけることをミッションとして福祉用具・住宅改修を通して携わる。
現在は、お客様のお悩みやご相談を受け、福祉用具だけではなく様々な介護保険サービスの説明やご案内を介護相談センター相談員として取り組んでいる。