2022.04.28

便秘にお悩みの方へ、便秘解消に効果的な食べ物・食事とは?

最終更新日:2022.04.28
東海林 さおり
看護師

便秘解消の為に積極的に摂取したいもの

食事

便秘解消と食習慣というものは切っても切り離せない関係にいます。なぜなら、食事で摂取したものが便となって出てくるからです。便秘でお悩みの方は皆さん食事について一度は考えたことがあるのではないでしょうか。スーパーやコンビニに売られている「生きて腸まで届く」のようなキャッチーな言葉だけを見て対策をした気にはなっていませんか。まずは、便秘に良いとされているものが、どのような働きをして、どのような効果があるのかを知ることで、自分の便秘に合っているのかを考えてみましょう。

食物繊維

食物繊維が便秘解消に良いというのは広く認知されています。みなさんが食物繊維と聞いて思い浮かべる食材はなんでしょうか。じゃがいも、海藻、ごぼうなどが思い浮かぶのではないでしょうか。実は、食物繊維には2種類の食物繊維があります。それが、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維です。水溶性食物繊維とは、文字通り水に溶ける食物繊維のことです。食物繊維と聞くと繊維という文字からボソボソ感があるように感じますが、そのような繊維特有の触感があるのが不溶性食物繊維です。水溶性食物繊維はヌルヌルしたり、サラサラしたりしているのが特徴です。では、それぞれの特徴を比較してみましょう。

水溶性食物繊維

・水に溶けると粘度が増す
・胃にとどまる時間が長い
・消化吸収スピードを遅らせる
・脂肪や糖分の吸収を穏やかにする
・血糖値の上昇を抑える
・腸内の善玉菌を増やす
・腸内環境を整える

不溶性食物繊維

・水分を吸着することで膨らむ
・腸の蠕動運動を促す
・有害物質を体外に排除する
・大腸がん予防に効果がある

どちらも便秘予防には効果的ではあります。
ここで意識して摂取した方がいいのは水溶性食物繊維です。なぜなら不溶性食物繊維は多くの野菜や食品に含まれていることが多いため意識しなくても摂取量が不足することが少ないからです。逆に水溶性食物繊維は意識して摂取しないと普段の食卓に並んでこない傾向にあるからです。この二つの食物繊維をバランスよく摂取することが大切になります。ただし、けいれん性便秘の方は不溶性食物繊維を摂ることで刺激が増え逆効果になる可能性があるので注意して摂取量を管理しましょう。

オリゴ糖

便秘にオリゴ糖が良い、というのはオリゴ糖には便を柔らかくする効果や腸を活性化する効果があるからです。オリゴ糖は体内で消化吸収されないという性質があります。また、大腸で水分を保ったり、便に水分を吸収させたりする効果もあります。この効果によって便を排出しやすくします。医療的にも推奨されており、赤ちゃんや子どもの便秘薬や術後の排便促進が必要な方にもオリゴ糖を使用した薬が処方されることがあります。オリゴ糖はドラックストアやスーパーでも手軽に購入できる商品になっています。

ビフィズス菌

ビフィズス菌と乳酸菌の違いはご存じでしょうか。実は、ビフィズス菌とは、乳酸菌のなかの一つの種類であり、乳酸菌とビフィズス菌は違うというわけではありません。実は、私たちの体内にある腸内細菌や常在細菌といった細菌の善玉菌と呼ばれる体に良い菌のうち99.9%はビフィズス菌です。効果としては善玉菌と悪玉菌の腸内バランスを整えるという効果があります。そして、便秘予防のための酢酸や乳酸を作ります。体内のビフィズス菌を増やすためには、前述したオリゴ糖を摂取することや、物理的にサプリやビフィズス菌入りヨーグルトを摂取することになります。

便秘解消に効果的な食べ物

野菜

ここからは実際の食事で効果的な食材についてご紹介させていただきます。

発酵食品

発酵食品は継続して摂取することで善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあります。発酵食品には生きて腸まで届く植物性乳酸菌が含まれているため、効率よく摂取すると腸の働きをサポートしてくれます。また、発酵食品は味噌やしょうゆ、塩麴、鰹節、納豆など比較的毎日摂取しやすいものが多いので、積極的に取り入れられる食品です。その反面、塩分も高いものが多いため摂取量のコントロールも必要になります。

海藻類・野菜類

海藻や野菜には食物繊維が豊富に含まれています。特に海藻には水溶性食物繊維が豊富に含まれているため、積極的に摂取していくことをおススメします。野菜にも食物繊維が豊富に含まれていますが、中でも水溶性食物繊維が豊富なものを積極的に摂取していくと、バランスが良くなります。

穀物・豆類

穀物や豆も食物繊維が豊富に含まれる食材です。前述した通り、食物繊維はバランスが大切です。比較的どの食品にも含まれる不溶性食物繊維よりも水溶性食物繊維を意識して摂ることが推奨されます。穀物の中でも、大麦は水溶性食物繊維の含有量が多く、玄米や小麦には不溶性食物繊維の含有量の方が多くなります。大豆は不溶性食物繊維が多い食品として知られていましたが、最近の研究(日本食品分析センター調べ)では従来の1.8倍あると言われています。食品の常識は日々変わるので、これだけ食べればいい、というわけではなくバランスよく食べることが必要になります。

果物類

果物の中にも便秘に効果的な食品があります。果物には便秘に効果的な食物繊維やオリゴ糖が含まれるため、便秘解消に役立ちます。具体的にはバナナやリンゴ、キウイ、梨などが便秘解消に相性が良いでしょう。バナナは朝バナナダイエットというものが流行したように、食物繊維で腸内環境を整えることでダイエット効果を得ていました。また、バナナにはオリゴ糖が多く含まれます。

便秘解消・予防の為の食生活

きんぴらごぼう

ここまで解説してきたように、食生活が便秘と大きな関係性があるというのは理解していただけたかと思います。では、実際にどのような食生活をすることが便秘予防になるのでしょうか。

1日3回、規則正しく食べる

1日3回の食事が全て正解ではありませんが、規則正しく食べることは非常に重要なことです。食べた食事は胃や腸で消化吸収されるため、休息する時間も必要です。腸を休息される時間をしっかりと確保することも、腸が活性化するのに大切なことです。また、決まった時間に食べるというのは体にとっても快適なことで、体内のリズムを作りやすい状態になります。

暴飲暴食を避ける

暴飲暴食は言うまでもなく便秘だけでなく健康に悪影響を与えます。ストレスによって便秘になり、ストレスによって暴飲暴食をしてしまい、胃腸を酷使して更に便秘がひどくなるという悪循環になります。前述した通り、胃腸は休ませることでそのパフォーマンスを発揮します。暴飲暴食は胃腸が正常に処理しきれない量が入ってくるので、酷使されてしまいます。

バランスの良い食事を心がける

便秘だから、といって牛乳やヨーグルトを大量に摂取したり、野菜だけを食べ続けたりするのは逆に悪影響を及ぼします。特に食物繊維に関しては過剰摂取になることで便秘を悪化させることがわかっています。常に、バランスの良い食事かどうかを考えていくことが必要です。

便秘解消のために出来ることから始めよう

納豆ご飯

便秘は初期段階から改善していくことが重要です。もちろん必要に応じて薬に頼ることも判断の中で必要ですが、薬に頼ることで、自力で排便する機能が衰えてしまいます。まずは、身近な食生活から改善することで第一歩を踏みだしてみましょう。

東海林 さおり
看護師
看護師資格修得後、病棟勤務・透析クリニック・精神科で『患者さん一人ひとりに寄り添う看護』の実践を心掛けてきた。また看護師長の経験を活かし現在はナーススーパーバイザーとして看護師からの相談や調整などの看護管理に取り組んでいる。