2021.05.17

車椅子の選び方や種類と特徴‼快適介護用品・福祉用具

最終更新日:2021.06.07

車椅子が必要になるとき

 

介護

車椅子は介護には欠かせないものです。自宅で介護をしていると、高齢者を見て「そろそろ車椅子が必要かしら?」と思うことがある一方で、歩かないのは果たしていいことなのか?と思い悩んでしまうこともあるでしょう。車椅子が必要になるときは、基本的に下肢が不自由になったり、体が思うように動かなくなったりしたときです。これらの人は車椅子がないと、ますます行動範囲が狭くなり、日常生活に刺激がなくなってしまいます。車椅子を利用することにより、高齢者が自立することが可能です。歩くことに不安を持ちながら外出するより、車椅子で、楽しく出かけることができたら高齢者も介護者も幸せですよね。

車椅子は介護保険を利用してレンタルできる

 

車イス

車椅子は介護保険を利用してレンタルすることができます。基本的には、介護認定が要介護2以上でなければ、介護保険を利用してのレンタルはできません。車椅子のなかでも、自走用・介助用車いす、電動車いす・電動四輪車が対象であり、車椅子の附属品である、車椅子クッション、姿勢保持用品、電動補助装置など車いすと一体的に使用されるものも対象です。車椅子をレンタルしたいと思ったら、ケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談してみましょう。ケアプランを作成し、福祉用具貸与事業者を選定してくれます。

レンタルすることのメリット

 

介護保険

高齢者の介護で車椅子が必要だというとき、車椅子を購入するかレンタルするか迷うものですよね。実は、車椅子はレンタルする方が大きなメリットがあるということは意外と知られていません。車椅子は購入した場合は自費となりますが、レンタルの場合は介護保険が使えます。介護保険を利用するとだいたい1割程度でレンタルできるため、レンタルの方がお得です。標準的な車椅子は120,000円ほどであり、レンタルすると月500円程度(自己負担1割の場合)なので、ざっと計算しても20年間レンタルしてようやく購入と同じくらいの負担となります。さらに、レンタルにすることによって、メンテナンスや、身体機能の変化に合わせて福祉用具専門相談員が選定してくれる、という大きなメリットがあります。

車椅子の種類

 

車イスマーク

車椅子というのはいくつかの種類があり、実際に使うことになる要介護者に合わせて選ぶようにしましょう。大きく分けると、自走用と介助用に分かれます。それぞれの特徴があるので、それらを理解してから車椅子を選ぶようにしたいものです。

自走用車椅子とは

自走用車椅子とは、自分でこいで進めるように、後輪にハンドルがついています。なかには、電動タイプのものもあり、後輪が約20~24インチと大きめなので、力をそこまで入れなくても動かしやすいものです。また、ちょっとした段差は超えられますし、安定感もあります。構造がシンプルで使いやすいという点が大きなメリットでしょう。

介助用車椅子とは

介護者が後ろから押すタイプの車椅子のことで、手押し用のハンドルにブレーキが付いています。後輪が約12~18インチであり、自走用と比べると小さめ。全体的に小さめの印象もあり、小回りがきき、軽量でコンパクトです。しかし、自走用と比べると安定感がなく、気を付けないと転倒の危険性もあります。

車椅子のタイプ

 

車イス

実は、車椅子にはさまざまなタイプがあることをご存じでしょうか。タイプによって特徴があり、このような人向きという方向性があります。車椅子のタイプについて紹介しますので、選ぶ際の参考にしてください。

スタンダードタイプ

スタンダードタイプは、一般的によく見かける車椅子のこと。車椅子のなかでは、シンプルな作りとなっており、価格も手ごろです。病院や施設などで見かける車椅子はほとんどこのタイプであり、利用する人が自分で操作する自走式と介助する人が後ろから押す介助式があります。

機能付き・モジュールタイプ

利用する側の体形に合わせて、座面高や車輪サイズ、座幅などさまざまなタイプから選べる車椅子のこと。自分に合ったものを選べるという割には、価格が手ごろです。既製品とオーダーメイドの中間のような位置づけの車椅子であり、体形の変化に応じてサイズ変更ができるため人気があります。

ティルト・リクライニングタイプ

楽に座り続けられるように、おしりや太ももにかかる体重を背中や腰に分散させることができる機能があり、加えて背もたれの角度を座ったまま自由に調整ができる車椅子です。障害の状態によって、姿勢を変えることが必要な方、ゆっくりとくつろいで車椅子に乗りたいという方向きの車椅子でしょう。

6輪タイプ

6輪の車椅子は、車椅子の大きな車輪が中央に付いており、前後に小さな車輪が4つ付いている車椅子です。一般的な2輪の車椅子に比べると小回りがききますし、室内の狭い通路でも簡単に移動できます。段差を乗り越えやすい車椅子なので、日本の住宅に向いている車椅子です。片足で床を押すと前輪が上がるので、数㎝の段差であれば楽々超えられます。

電動車椅子タイプ

電動車椅子は、バッテリーを電源とするモーターによって動く車いすのこと。自走用と介助用に分かれており、一般的には身体の障害があり、歩行困難の人のためのものとされています。電動車椅子だからこそ、これまで外出を諦めていた方に移動の希望を与えており、その為、実際に認知症が軽減されたという話もあるくらいです。ただし、電動なので操作を覚えるのが大変だという高齢者もいるようです。

セニアカー

ハンドルの付いた電動車椅子のことです。車椅子のスピードが最高で時速6㎞なので、歩くようなスピードなのも安心感があるでしょう。運転中に曲がるときは自動で減速しますし、緊急停止機能が付いているので安心。自動車免許を返納した人向きとも言われており、需要が高まっているようです。

車椅子選びのポイント

 

手

車椅子にはさまざまなタイプがあることをご紹介してきました。あとは、身体状況や家屋環境に合わせたサイズ、機能などをチェックし、最終的にどの車椅子にするか決めていきます。

サイズはどうやって選べばいいの?

車椅子にはサイズがありますが、これをどうやって選んでいけばいいのか難しいですよね。車椅子の座面幅、座面高さと、車椅子に乗る高齢者の体のサイズが合っていなければなりません。身体の大きさに合っていない車椅子に乗ると、乗っている本人も違和感があるだけではなく、事故につながる可能性も高くなります。車椅子に乗る高齢者のお尻の幅と、ひざ下からかかとまでの長さ、体重の3点について事前にチェックしてから、車椅子選びをするようにしてください。

移乗が大変な方に便利な機能

下半身に障害がある場合や、麻痺がある場合などは、移乗が難しい場合があるでしょう。その際に、ひじ跳ね上げ機能やフットレストの取り外し機能が付いていると、移乗動作がかなり楽になり、負担を軽減してくれます。ひじ跳ね上げ機能とは、肘掛部を上部に跳ね上げることができるものであり、跳ね上げることでベッドにスムーズに移動することができるという機能です。フットレストの取り外し機能とは、車椅子に乗っているときの足乗せの部分を取り外しできる機能のこと。フットレストの取り外しができないと、立ち上がるときに、フットレストの上に立ってしまい、転倒することがあるため、取り外しができる方が安心です。

駐車ブレーキを忘れてしまう方に

安全面を考えたときに、自動ブレーキが付いている車椅子が安心できるでしょう。駐車ブレーキをかけ忘れてしまう人はもちろんのこと、たった1回のかけ忘れで事故につながることもあるので、やはり付いているに越したことはないはずです。立ち上がると同時に自動ブレーキがかかるという車椅子もあります。かけ忘れによる転倒を防ぐことができるので、高齢者も介護者も安心です。

車椅子で快適で活動的な生活に

 

女性

さまざまな車椅子があり、どの車椅子にしようか目移りしてしまいそうになりますよね。装備されている機能もデザインも素敵なものが揃っていますが、一番大切にしたい条件は、実際に車椅子を利用する高齢者の体に合ったもので、快適な生活が送れるかということです。車椅子を使うことによって、高齢者が明るく元気に毎日が過ごせるように介護者は見守っていきましょう。

遠藤 和優
介護職員初任者研修、福祉用具専門相談員、住環境コーディネータ2級
福祉用具貸与事業所に勤務し、住み慣れたご自宅での在宅生活を安全・快適に過ごしていただけることをミッションとして福祉用具・住宅改修を通して携わる。
現在は、お客様のお悩みやご相談を受け、福祉用具だけではなく様々な介護保険サービスの説明やご案内を介護相談センター相談員として取り組んでいる。