2021.07.30

看護師に来てもらう|訪問看護とは?料金やサービスを紹介

最終更新日:2021.07.30

在宅療養を進めていく際、自宅に看護師が訪問する「訪問看護」の利用が可能です。訪問看護はどのような方が利用できるサービスなのか、また、介護保険が適用される場合と医療保険が適用される場合の違い、サービスの内容、利用料金について紹介します。

こんな方におすすめ

介護

訪問看護は、自宅で看護を受けたいと考える方が利用できるサービスです。例えば以下のような医療ニーズがある方なら、年齢にかかわらず訪問看護サービスの利用を検討してみましょう。

● 在宅で健康観察をしてほしい
● 自宅で病状悪化防止に取り組みたい
● 自宅で病状やケガの回復を目指したい
● リハビリテーションや治療行為を自宅で受けたい
● 緊急処置を在宅で受けたい
● 看護師を通して主治医や薬剤師、歯科医師、ケアマネジャーとの連携を取りたい
● 自宅で最期を迎えたい

訪問看護とは

食事_介護

自宅に看護師が訪れ、在宅療養者やその家族が必要とする看護を提供するサービスを「訪問看護」と呼びます。訪問看護は、病状悪化を防止するケアやリハビリテーションの介助、ケガや病気の回復につながる看護行為、また、医師の指導を受けた上での医療行為、在宅療養に関わる相談、患者の家族への支援などの幅広いサービスが含まれることが特徴です。看護師以外にも、保健師や助産師、准看護師が看護サービスを提供するために訪れることや、理学療法士や言語聴覚士、作業療法士がリハビリテーションのために訪れることもあります。

訪問看護を受けるには

家族

年齢に関わらずすべての在宅療養者は、訪問看護を利用することが可能です。介護保険からの給付が優先となるため、後述する例外を除いて要支援・要介護の認定を受けている介護保険被保険者に対する訪問看護には介護保険が適用されます。なお、介護保険被保険者でない方は、訪問看護サービスの利用に際して医療保険の適用を受けることが可能です。

サービスの内容

介護

訪問看護では、以下のサービスを受けられます。

● 療養生活における相談や支援、患者の家族の相談や支援
● 健康状態の管理や看護
● 医療処置や治療のうえで必要とする看護
● 緩和ケア
● リハビリテーション
● 療養環境を整えるうえのアドバイス(リフォームや設備導入など)
● 地域で利用できるサービスの紹介
● 認知症の方や精神障害がある方の看護
● 在宅療養に切り替えるための外泊中の訪問看護
● エンドオブライフケア(緩和ケアを含む終わりの瞬間まで最善の生を生きるためのケア)

訪問看護には、在宅療養に必要な医療や看護、介護などは含まれますが、料理や掃除などの生活援助は含まれません。日常生活の補助が必要な場合は、訪問介護サービスや民間の家事代行サービスなどを検討してみることができるでしょう。

利用料の区分

電卓

訪問看護を利用できる事業所は、「指定訪問看護ステーション」と「訪問看護事業所として指定されている病院・診療所」の2つに大別できます。どちらに訪問看護サービスを依頼するかによって、利用料が変わるので注意しておきましょう。また、サービスを受けた時間や時間帯によっても利用料は変わります。

実際の利用料の目安

訪問看護サービスを30分以上1時間未満夜間に利用した場合を考えてみましょう。指定訪問看護ステーションに依頼をすると821単位、訪問看護事業所として指定されている病院・診療所に依頼をすると573単位が必要です。夜間の利用料金は25%増しなので、指定訪問看護ステーションでは1,026単位、病院・診療所では716単位が必要になります。また、過去2ヶ月に一度もその訪問看護事業所に依頼をしていない場合にはさらに300単位追加されます。そのため、指定訪問看護ステーションではトータルで1,326単位、病院・診療所では1,016単位と計算できるでしょう。1単位=10円で計算する場合、介護保険1割負担の場合なら指定訪問看護ステーションでは1,326円、病院・診療所では1,016円、2割負担なら2,652円か2,032円、3割負担では3,978円か3,048円となります。

訪問看護で医療保険が適用される場合

訪問看護では要支援・要介護認定を受けている方は介護保険が適用されますが、以下の場合では要支援・要介護認定の方も訪問看護に医療保険が適用されます。

● 末期がんや筋萎縮性側索硬化症、人工呼吸器を使用している状態などの厚生労働省が定める特定の疾病や状態に該当する方
● 認知症以外で精神科の訪問看護を必要とする方
● 病状が悪化して特別訪問看護指示期間にある方

介護保険被保険者以外の方は、原則として訪問看護サービスに医療保険が適用されます。例えば以下に該当する場合は、医療保険で訪問看護サービスを利用できるでしょう。

● 40歳未満の方
● 40歳以上65歳未満で末期がんや筋萎縮性側索硬化症などの特定疾病の患者ではない方
● 40歳以上65歳未満で介護保険の第2号被保険者ではない方
● 65歳以上で要支援・要介護認定を受けていない方

訪問看護は、患者本人と家族の自宅療養を支え、病状の安定や改善に必要なサービスです。かかりつけ医やケアマネージャーと相談し、どのような訪問看護サービスを利用できるのか、また、どの程度の頻度が望ましいのか決めていきましょう。

増田 高茂
社会保険労務士 介護支援専門員 介護福祉士 第二種衛生管理者
多くの介護事業所の管理者を歴任。小規模多機能・夜間対応型訪問介護などの立ち上げに携わり、特定施設やサ高住の施設長も務めた。社会保険労務士試験にも合格し、介護保険をはじめ社会保険全般に専門知識を有する。現在は、介護保険のコンプライアンス部門の責任者として、活躍中。