2021.10.01

ケアプランとは?|目的や作成の際のポイントについて説明

最終更新日:2021.10.01

ケアプランとは

介護

介護を必要とされる方は、介護保険を利用してさまざまなサービスが受けられます。要介護や要支援の認定を受けられればサービスを利用でき、日常生活におけるさまざまなサポートが受けられるのです。ただ、介護を必要とされる方の状態は一人ひとり異なるため、個々にマッチしたサービスが必要です。どのようなサービスがあれば、要介護者が快適かつ自立した生活を送れるのかを見極めなければなりません。そのために必要となるのがケアプランです。個々の要介護者にマッチしたケアを提供するためのプラン、計画を指します。なお、ケアプランは要介護者のために作成するものです。要支援者の場合は、介護予防ケアプランが作成されます。

ケアプランはどこで誰が作る?

ケアプラン

ケアプランは、要介護者本人や家族が勝手に作るようなものではありません。要介護者の状態や状況に合わせた、最適なプランを考えなければならないため、福祉や介護のエキスパートたるケアマネージャーが作成します。ケアマネージャーはケアマネとも呼ばれる、介護支援専門員です。要介護者本人や家族からの相談を受け、問題を解決するための方法を提案したり、サービス事業所への連絡調整を行ったりします。中でも、ケアプランの作成はもっとも大きなウエイトを占める業務です。なお、ケアプランは居宅介護支援事業所に在籍するケアマネージャーが作成します。

ケアプランが作成されるまでの流れ

ケアプランを作成するには、まず要介護者やその家族がケアマネジャーと面談することからスタートします。ケアマネジャーは、面談でヒアリングした内容をもとに、どのようなサービスが必要なのかを洗い出します。その後、ケアマネジャーは各サービス事業者と連携をとり、ケアプランの原案をまとめ、要介護者や家族に確認を行い、問題がなければサービスがスタートする流れです。次からは、ケアプランが完成するまでのより具体的な流れを見ていきましょう。

ケアプラン作成の詳しい流れ

介護を必要とされる方によって、どのような介護サービスが必要かはさまざまです。日々の生活でどのようなことに困っているのか、何を改善したいのか、といったことは人によって異なるため、まずはそれらを明確にしなければなりません。そのため、まずケアマネージャーは要介護者や家族と面談を行います。要介護者本人や家族から丁寧にヒアリングをしつつ、現状の悩みや問題点、望んでいる生活などを洗い出すのです。要介護者の状態を把握するときは、判断が偏らないよう厚生労働省の課題分析標準項目が用いられます。その後、ケアマネージャーは各サービス事業者と連携し、サービスの内容や利用料金、時間などを計画としてまとめます。完成したケアプランの原案を要介護者や家族が確認し、問題がなければサービス開始です。ただ、問題がまったくないと感じられた計画でも、実際に生活へ落としこんでみると、さまざまな不都合が生じる可能性があります。そのため、ケアマネージャーは定期的に要介護者のもとへ訪問し、必要に応じてケアプランの見直しを図ります。これが、一般的なケアプラン作成時における大まかな流れです。

自分でケアプランを作る方法

基本的に、ケアプランは居宅介護支援事業所に在籍するケアマネージャーが作成します。ただ、これは絶対ではなく、要介護者本人や家族がケアプランを作成しても問題はありません。要介護者本人や家族が作成する介護サービスの計画を、セルフケアプランと呼びます。本人や家族がケアプランを作成することは可能ですが、通常ケアマネージャーが行うことを、すべて自分たちでしなければならないため、現実にはハードルが高すぎます。しかも、要介護者本人や家族は介護のスペシャリストではないため、最適な介護サービスを選べるかどうか疑問です。結果的にうまくいかず、結局ケアマネージャーに頼るといったケースも少なくありません。二度手間になり、いたずらに時間をムダにしてしまうため、最初からケアマネージャーに依頼したほうが無難でしょう。

ケアプランを作成、運用するうえでの注意点

高齢者

要介護者は、ケアプランに沿った介護サービスを受けながら生活を送ります。そのため、ケアプランの内容が本人や家族の要望に沿ったものでなく、適してもいなければ、到底快適な生活は送れません。要介護者や家族にマッチした、最適なケアプランを作成するには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ケアマネージャーと面談するときに注意すべきポイントや、ケアプランの中身で確認すべきことをきちんと把握しておきましょう。

ケアマネジャーとの面談で注意するポイント

ケアプラン作成の第一段階が、ケアマネージャーとの面談です。最初に行われる面談により、ケアプランの大筋が決まることを理解しておきましょう。理想的なケアプラン作成のため、面談ではできるだけ具体的に要介護者本人の状態をケアマネージャーに伝えることが大切です。たとえば、要介護者との生活でどのようなことに困っているのかを伝えます。夜中の排泄ケアで睡眠がとれない、日中仕事に出るため介護をしてくれる人がいないなど、より具体的に伝えることで、ケアマネージャーはプランを練りやすくなります。今後どのような生活を希望しているのかも併せて伝えましょう。経済的な状況や家庭の事情も、できる限り伝えることです。このような話題はなるべく避けたいかもしれませんが、ケアマネージャーは要介護者と家族の状況を正確に把握する必要があります。可能な範囲でよいため、きちんと伝えてください。

ケアプランの中身で確認したいポイント

まず、療養上の不安を改善できるサービスが盛り込まれているかを確認しましょう。盛り込まれていなければ質問し、必要に応じて見直しを依頼してください。また、現状において困っていることを解決できるサービスが盛り込まれているかどうかも確認しましょう。介護保険を利用した介護サービスは、自己負担額があるため、それについても確認してください。明記されていない場合には、こちらから質問しましょう。介護保険を利用した介護サービスだけでなく、ほかの福祉サービス情報が盛り込まれているかどうかもチェックしてください。

ケアプラン作成後も見直しがある

家族

最初から完璧なケアプランは存在しません。当初は完璧だと思えたケアプランでも、実際に生活へ落としこんでみると、さまざまな不都合が発生する可能性はあります。そのため、ケアプランは必要に応じた見直しが必要なのです。介護サービスがスタートしたあとも、定期的にケアマネジャーが訪問してくれるため、そのときに不都合を伝えましょう。スムーズに伝えられるよう、生活の中で気づいたことをメモしておくことをおすすめします。

ケアマネージャーによく相談しよう

介護を必要とされる方やその家族が、介護サービスを利用して快適な暮らしを送れるかどうかは、ケアプランによって決まるといっても過言ではありません。面談では現状や希望する生活を伝え、実現できるサービスをプランに盛り込んでもらいましょう。最後にお伝えしたように、ケアプランは見直しをしながらベストな形に成熟させていく必要があります。要介護者と家族が快適に安心して暮らせるよう、プランの見直しを続けながら最善の生活を実現しましょう。

増田 高茂
社会保険労務士 介護支援専門員 介護福祉士 第二種衛生管理者
多くの介護事業所の管理者を歴任。小規模多機能・夜間対応型訪問介護などの立ち上げに携わり、特定施設やサ高住の施設長も務めた。社会保険労務士試験にも合格し、介護保険をはじめ社会保険全般に専門知識を有する。現在は、介護保険のコンプライアンス部門の責任者として、活躍中。